ジブリ映画「かぐや姫の物語」
帝のアゴとか、女童の顔がまんぞくさんとかそういうので話題になった作品ですが、そうした点はかぐや姫に感情移入していると辛くなり過ぎてしまうので、その時に映ってくると、すこし心が落ち着くような気がして、楽しめました。
私は古典をやっている身なので、原作の「竹取物語」との比較をしながら見ていたのですが、これは良かったです。
ただ、そうした前提知識がないと、楽しく見れなくなってしまうのかな、とも考えました。
また、ハッピーエンドで終わる訳ではないというのも、少し考えものだな、と思いました。
現代の読者、というか視聴者が見て、気分の良い終わりではないのがウーンって感じです。
「竹取物語」では登場しないステ丸とかいう男の存在は、このお話を現代的に変える働きがあるな、と。
また、古典が好きな人にとって、平安期の貴族の生活はとても優雅で、あの時代に生きたいと考える人が多いようです。
本居宣長らによる当時の文化の美化が現代にも残存しているような気がしますが、この作品は、そうした時期の貴族の生活に対して苦悩するかぐや姫が登場します。
教材としてこれを使用して、現実を見せる、というか、別に必ずしも良いものってわけじゃないんだよっていうお話をしてあげたいなと思いました。
内容全体として、「竹取物語」を現代的な意味上で捉えて何かを現代の私たちに伝えようとしている感じが伝わり、非常に良かったと思います。
全体的にぼやぼやした感想になってしまいました、また時間がある時に書き直したいと思います